頭皮アートメイクの自動化と手打ちとは一体…?

こんにちは。頭皮アートメイク専門看護師の吉田れいです。
今回は、意外と知られていない「頭皮アートメイクの技法の違い」について、私なりの言葉で分かりやすく解説していきます…!!
一言で「頭皮アートメイク」といっても、実はすべて同じ方法で施術されているわけではありません。
使用する針・マシン・色素・ドットの入れ方・深さ・大きさ・配列など、施術者が学んできた技法によってさまざまな違いがあります。
私はこれまで英国・韓国・日本で異なる頭皮アートメイクの技術を学んできましたが、「どの技法が一番優れている」というよりも、患者様の毛髪や頭皮に合わせて技法を使い分けることが大切だと感じています。
今回は、私自身が実際に学び、施術してきた経験も踏まえながら、手打ち式と電動マシンの違いや、それぞれの特徴、どのように技法を選んでいるのかについて詳しくお話ししていきます。
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頭皮アートメイクでは、針を上下させながら皮膚の適切な層へ色素を入れていきます。施術中は、針が皮膚に触れるわずかな振動や圧を感じ取りながら、一つひとつのドットを調整します。
この「圧の違い」を細かく感じ取ることがとても重要です。
同じように施術しているつもりでも、針を入れる深さや圧が少し変わるだけで、ドットの大きさや濃さにばらつきが出ることがあります。
特に、針が深く入りすぎるほどドットは大きくなったり、滲みにつながったりする傾向があります。
そのため、頭皮の硬さや部位に合わせて、一つひとつのドットの深さ・圧・色素量を細かく調整する技術が必要になります。

自動化されたマシンでも「同じ深さ=均一」ではない
そこで、頭皮アートメイクをより一定の深さで施術しやすくするために開発されたのが、自動化されたマシンです。
自動化されたマシンには針の深さを調整する機能があり、設定した深さを保ちながら施術できることが特徴のひとつです。
しかし、ここで重要なのが、「針の設定が同じ=すべてのドットが均一になる」わけではないということです。
例えば、針の深さを1mmに設定したとしても、頭皮はすべての部位が同じ厚み・硬さではありません。
そのため、頭皮の状態を確認せず、すべての範囲を同じ設定・同じ圧で施術すると、ある部分では色素が入りやすく、別の部分では入りにくいなど、ドットの大きさや濃さにばらつきが出る可能性があります。
つまり、自動化されたマシンを使用する場合でも、機械に任せるだけではなく、施術者自身が頭皮の厚みや硬さ、色素の入り方を確認しながら、部位ごとに針の深さや圧などを調整することが大切なのです。
自動化されたマシンのメリットは?
自動化されたマシンのメリットのひとつは、頭皮アートメイクの経験が浅い施術者でも、手打ち式と比較して施術時間を短縮しやすいことです。
針が自動で上下するため、一つひとつ手作業でドットを施す必要がなく、一定のリズムで施術を進めやすいという特徴があります。
そのため、施術にまだ慣れていない段階では、施術時間を短縮しやすく、患者様の身体的な負担も抑えやすいことがメリットだと思います。
一方で、手打ち式も技術と経験を積み重ねることで施術スピードは上がります。手打ちに十分慣れた施術者の場合、マシンよりも手打ちの方がスムーズかつ短時間で施術できることもあります。
そのため、「マシン=速い」「手打ち=時間がかかる」と一概に分けるのではなく、施術者の経験や技術によっても施術時間は変わると考えています。
「手打ちの頭皮アートメイクは?」
手打ちの頭皮アートメイクは、患者様一人ひとりの毛髪や頭皮の状態に合わせて、使用する針や色素、ドットの大きさ・深さ・濃さを細かく調整できることが特徴です。
毛髪は、細い方もいれば太い方もいます。また、同じ患者様でも施術する部位によって、毛髪の太さや頭皮の硬さは異なります。
手打ちでは、実際に頭皮へ針を入れたときの硬さや色素の入り方を確認ながら、一つひとつのドットを調整していきます。
そのため、すべての方に同じドットを施すのではなく、その方の毛髪に馴染む大きさや濃さに合わせた、自然な仕上がりを目指すことができます。

手打ちだからこそ、施術者の技術力が重要
また、手打ちでは既存の毛根やすでに入っているドットの位置を確認しながら、mm単位でドットの配置を調整していきます。そのため、ドット同士が必要以上に重ならないよう、一つひとつ確認しながら施術できることも特徴です。
一方で、手打ちにはマシンのように針の深さを一定にするストッパーがないため、適切な深さへ色素を入れるには施術者の経験と技術が必要です。
特に、1回の施術で大きな変化を出そうとして、ドットを濃く・大きく入れすぎると、時間の経過とともに色素が滲み、ドットではなく頭皮全体が灰色に塗られたような仕上がりになってしまう可能性があります。
頭皮アートメイクは、施術直後の派手なビフォーアフターだけで判断するのではなく、ドット一つひとつの大きさや濃さ、さらに時間が経過した症例まで確認することが大切です。
特に手打ちは施術者による技術の差が仕上がりに反映されやすいため、症例を十分に確認し、事前のカウンセリングを受けたうえで慎重に施術者を選ぶことをおすすめします。
サロンで行われている頭皮アートメイクは?
近年、医療機関ではないサロンでも、自動化されたマシンを使用した頭皮アートメイクを見かけることがあります。
背景のひとつとして、自動化されたマシンを取り扱う事業者によって、美容師などの医療資格を持たない方を対象とした技術講習が行われているケースがあります。
一方、手打ち式の頭皮アートメイクは、一つひとつ手作業で針を皮膚に刺し、色素を入れていく技法です。実際の人の皮膚に針を刺して色素を入れる行為は医療行為にあたるため、非医療従事者が患者様へ実技を行いながら習得できるものではありません。
ここで知っておいていただきたいのは、「自動化されたマシンならサロンでも施術してよい」というわけではないということです。
日本では、手打ち式・電動式などの技法にかかわらず、針を使用して皮膚に色素を入れるアートメイクは医療行為とされています。
そのため、「手打ちかマシンか」だけで施術先を選ぶのではなく、まずは適切な医療体制が整った医療機関で施術を受けることが大切です。
自動化されたマシンによる施術をご希望の場合も、万が一の皮膚トラブルやアレルギーなどに対応できるよう、医師の管理下で適切にアートメイクを提供している医療機関を選ぶことをおすすめします。

ヘアタトゥーとの違いは?
「頭皮アートメイクとヘアタトゥーは何が違うの?」と疑問に思われる方も多いと思います。
どちらも頭皮に色素を入れて毛根のように見せるという点では似ていますが、使用する色素や色素を入れる深さ、将来的な褪色の仕方などに違いがあります。
ヘアタトゥーでは、タトゥー用のインクを使用して施術されるケースがあります。一般的にタトゥーはアートメイクよりも深い層へ色素を入れるため、色素が長期間残りやすいことが特徴です。
一方で、使用する色素や施術する深さによっては、年月の経過とともに色味が変化し、青みが目立つ可能性もあります。
頭皮は毛髪が黒いからといって、単純に「濃く・深く・長持ちするように入れればよい」というものではありません。時間が経過したときに、周囲の毛髪と自然に馴染んで見えるかどうかまで考えて施術することが大切です。
そのため、ヘアタトゥーを検討されている場合には、
「どのような色素を使用しているのか」
「どの程度の期間残るのか」
「時間が経過したときに変色する可能性はあるのか」
などを事前に施術者へ確認することをおすすめします。
以上が、頭皮アートメイクの主な技法やヘアタトゥーとの違いです。
手打ち式・自動化されたマシン・ヘアタトゥーには、それぞれ特徴があります。「どの技法だから絶対に良い」ということではなく、その技法を施術者がどれだけ理解し、ご自身の頭皮や毛髪に合わせて施術してくれるのかが重要だと私は考えています。
施術直後の症例だけではなく、時間が経過した症例や施術者の経験なども確認し、納得したうえで施術者を選んでいただければと思います。

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